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タイタンズを移転成功へ導いた男、マクネアの早すぎる死

2009年07月05日(日) 13:12

 1997年、テキサス州ヒューストンからテネシー州ナッシュビルへと本拠地を移したオイラーズ。後にテネシー・タイタンズとなるチームを率い、この本拠地移転を成功へ導いたのが現在もチームの指揮官を務めるジェフ・フィッシャーHCだが、その成功の影にはクォーターバック(QB)スティーブ・マクネアの存在が不可欠だった。

 マクネアは移転2年前の95年、ドラフト全体3位指名でオイラーズ入り。その2年前、後の殿堂入りQBウォーレン・ムーンを失っていたチームにとっては、待望のエースQB獲得だった。しかし、先発に定着した2年目を終えたところでチームはテネシーへと移転。移転当時はホームスタジアムが3年連続で変更されるなど、成長期のマクネアは厳しい環境に置かれたが、マクネアはそれも問題にしなかった。

 99シーズンには、オイラーズ時代も含めて球団史上初のスーパーボウルへとチームを導くなど、マクネアの活躍でタイタンズは地元テネシーの人々に愛されるチームとなったのだ。マクネア自身も2000年を皮切りに、タイタンズで3度のプロボウル選出。2003年には、ペイトン・マニング(インディアナポリス・コルツ)と賞を分け合う形でMVPも受賞した。

 36歳の若さ、しかも銃撃を受けての死亡という悲劇に、マクネアは記憶に残る選手となりそうだが、そのキャリアだけを見ても十分に評価されるべき選手だった。リーグ屈指のQBであったマクネアだが、一方でここぞの場面でランによるビッグプレイを見せていたこともあり、パス能力の面で正当な評価を得られていたとは言い難い。しかし、パス30,000ヤード、ラン3,000ヤードを達成したQBは、マクネアも含めてNFL史上3人のみ。

 また、マクネアの印象として強いのが、故障との戦いで見せた不屈の魂。2002年、コンディションの悪かったマクネアは、シーズン後半は練習にも加われない状況の中、ぶっつけ本番で先発した終盤5試合すべてでチームを勝利に導き、プレイオフ出場権を勝ち取って見せたのである。

 マクネアが残した成績、スーパーボウル制覇を成し遂げられなかった現実を考えれば、殿堂入りは微妙なところだが、違いを生み出せるフランチャイズQBであったことは間違いない。そして何より、マクネアがいなければ、フィッシャーHCがタイタンズの移転成功の立役者として高い評価を受け、現在までチームを率いていることもなかったはずだ。

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