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相棒も名将もいない、マニングとコルツの新たな船出 [近藤 祐司]
2009年08月14日(金) 14:27

昨年のキャンプは故障で出遅れたコルツQBマニングだが、今年は順調に調整を行っている。AP Images
インディアナポリス・コルツを7年間率い、2006年シーズンにチームをスーパーボウルチャンピンにも導いた名将トニー・ダンジーが引退し、新ヘッドコーチのジム・コールドウェル氏の元、常勝を誇るコルツは、今年から新たな時代に突入する。
リーグを代表するエースクオーターバック(QB)のペイトン・マニングにとっても、今年は、キャリアで初めて、エースワイドレシーバー(WR)であり、親友でもあったマービン・ハリソンがロースターにいないトレーニングキャンプを迎えている。マニングとハリソンの黄金コンビは、長年、コルツオフェンスのトレードマークであった。
2人のコンビで積み上げたパス成功回数、獲得ヤード、タッチダウン数はどれもNFLレコードを更新し、「NFL史上最高のQB・WRコンビ」として、敵に脅威を与え続けてきた。
だがマニングにとって、今季からその“相棒”がオフェンスの右サイドにいない。
さらには、昨年までのディフェンスコーディーネーターのロン・ミークス氏やスペシャルチームコーチのラス・パーネル氏もチームを離脱し、文字通りの新体制でシーズンに挑むこととなる。
このように大掛りな“アジャストメント”(変化への対応)を強いられるコルツであるが、ネガティブな要素ばかりではない。少し前のこのコラムでも紹介したが、年金問題で引退を表明していたオフェンスコーディネーターのトム・ムーア氏とオフェンスラインコーチのハワード・マッド氏が、シニア職(スーパーバイザーのような役割)として現場復帰することも決定した。マニングにとって、デビューから11年間サポートしてくれた二人のベテランコーチが現場に復帰したことは心強い。
また、コルツの有望な若手WR陣も順調に成長している。プロボウルに3回選ばれているベテランのレジー・ウェインがエースとなり、2番手レシーバーには、アンソニー・ゴンザレスが昇格する予定だ。5年連続でパス捕球1,000ヤード記録中のウェインは、ハリソンが怪我で欠場した2007年シーズンにパス捕球104回、1510ヤード獲得とともに自己ベストを記録、今ではリーグを代表するレシーバーに成長している。今年3年目を迎えるゴンザレスも、出場機会がさらに増える今年は、大ブレイクを期待されている。これらの要因も含めて、2007年にひざを痛めてから本来の輝きを失っていたハリソンを放出したことは、サラリーキャップに苦しむコルツにとって正しい判断だったといえるのかもしれない。
昨シーズンは、ひざの怪我が長引いてキャンプ練習に殆ど参加できなかったマニングも、今年はキャンプ地に一番乗りして、フィールド内外でリーダーシップを発揮している。また、数多くのチームがドラフト1巡選手との契約に手間取っているなか、コルツは1巡指名したRBドナルド・ブラウンと無事契約を済ませてチームに合流しており、ここまでは、チーム作りを順調に進められているようだ。
昨シーズンまでのコルツは、継続して勝ち続けることが世界で最も難しいといわれるNFLの世界で、トニー・ダンジーのヘッドコーチの元、6年連続でシーズン12勝以上を記録するという偉大なNFL記録を打ち立てた。今年、コールドウェル新ヘッドコーチとエースQBマニングの元で、コルツがどのような“アジャストメント”を見せて、新たなチームへと生まれ変わるのか? 今シーズンは、コルツの動向を興味深く、観察していきたい。
プロフィール

- 近藤 祐司[こんどう・ゆうじ]
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1974年 京都府生まれ
立命館大学パンサーズ時代はアメリカンフットボール日本代表を経験。独自の視点と感性をベースにした実況は、種目を問わず定評を得ており、NFL、 NCAAフットボール、NBA、MLBの全てで、チャンピオンシップゲームを実況する唯一のアンカー。NFLはGAORA専属、NBAがWOWOW、NCAAフットボール、MLBではJ SPORTSと多チャンネルで活躍中。7年間の在米経験で得た英語力を武器にした同時通訳と海外取材力は専門記者をも圧倒する。日本では数少ないスポーツ専門のアンカーマン。
近藤 祐司オフィシャルサイト
近藤 祐司のtwitterはこちら>>
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