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今季は49ersとテキサンズ? 「意外なチーム」の躍進に期待【前編】 [生沢 浩]

2010年07月29日(木) 08:00

そろそろチームを上昇させたいQBスミス。Ap Images/Paul Sakuma

そろそろチームを上昇させたいQBスミス。Ap Images/Paul Sakuma

 いよいよシーズン開幕に向けて本格的に準備を始めるトレーニングキャンプの季節がやってきた。各チームともにそれぞれの目標と課題を持ってキャンプとプレシーズンゲームに臨むが、現時点で高い評価を受けているチームのひとつがサンフランシスコ・49ersだ。

 昨季を8勝8敗で終えた49ersをNFC西地区の優勝候補に挙げる声も少なくない。それが実現すれば実に8年ぶりのプレイオフ出場となる。

 49ersと同様に過去8年以上にわたってプレイオフ出場を経験していないチームは他に5つある(ビルズ、ブラウンズ、レイダース、テキサンズ、ライオンズ)。最もプレイオフから遠ざかっているのはビルズとライオンズでともに1999年が最後の出場だ。ブラウンズ、レイダース、49ersは2002年が最後で、この年に誕生したテキサンズはいまだポストシーズンの舞台を経験していない。

 これらのチームではプレイオフとは縁のない期間に幾人ものHCが交代し、そのたびに攻守のシステムも変更が施された。フリーエージェント(FA)やドラフトでの補強に失敗したチームも少なくない。しかし、過去2〜3年で着実に力をつけ、いよいよ今季プレイオフ出場を狙うだけの戦力を整えたチームもある。それが前述の49ersとテキサンズだ。

 両チームに共通しているのは、チームのアイデンティティとも言うべき「長所」が確立されたことだ。

 昨年の49ersは1試合平均の失点がわずか17.6点だった(リーグ4位)。パトリック・ウィリスやマニー・ローソンといったラインバッカー(LB)がそのディフェンスを支える。3−4ディフェンスというスタイルも人材豊富なLBをうまく活用できている。コーナーバック(CB)ショーンテ・スペンサーやセイフティ(S)デイション・ゴールドソンなど成長著しい選手を擁するディフェンスは49ersのよりどころ、すなわちアイデンティティである。

 このディフェンスを土台にオフェンスがどこまでチーム全体の戦力を底上げできるかが今季の課題だ。弱点だった攻撃ライン(OL)は1巡指名の2人の新人(アンソニー・デービス、マイク・イウパティ)によって改善が期待され、スキルポジションにもRBフランク・ゴア、ワイドレシーバー(WR)マイケル・クラブツリー、タイトエンド(TE)バーノン・デービスらが揃う。クォーターバック(QB)アレックス・スミスはプロ入り後初めて2年連続で同じ攻撃コーディネーター(ジミー・レイ)の指導を受ける。49ersの攻撃コーディネーターが交代しないのは過去8年で初めてである。

 こうしたポジティブな要素が49ersに対する期待感を膨らませ、主力選手の大量離脱の影響が懸念されるアリゾナ・カーディナルスを抑えて地区優勝するとの予測の根拠となっている。

プロフィール

生沢 浩

生沢 浩[いけざわ・ひろし]
1965年 北海道生まれ
ジャパンタイムズ運動部主任。編集プロダクション『InsideBlitz』編集主幹。上智大学でフットボールのプレイ経験がある。本業の傍ら、『アメリカンフットボールマガジン』、『タッチダウンPro』などに寄稿。NFLは1993年から毎シーズン現地で取材している。現在、NHK衛星放送および日本テレビ系CSチャンネルG+のNFL解説者。訳書に『NFLに学べ フットボール強化書』(ベースボールマガジン社刊)がある。日本人初のPro Football Writers Association of America会員。
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