NFLチームサイト
AFC
- NFCAFC-EAST
- バッファロー・ビルズ
- マイアミ・ドルフィンズ
- ニューイングランド・ペイトリオッツ
- ニューヨーク・ジェッツ
- AFC-NORTH
- ボルティモア・レイブンズ
- シンシナティ・ベンガルズ
- クリーブランド・ブラウンズ
- ピッツバーグ・スティーラーズ
- AFC-SOUTH
- ヒューストン・テキサンズ
- インディアナポリス・コルツ
- ジャクソンビル・ジャガーズ
- テネシー・タイタンズ
- AFC-WEST
- デンバー・ブロンコス
- カンザスシティ・チーフス
- オークランド・レイダース
- サンディエゴ・チャージャース
NFC
- NFC-EAST
- ダラス・カウボーイズ
- ニューヨーク・ジャイアンツ
- フィラデルフィア・イーグルス
- ワシントン・レッドスキンズ
- NFC-NORTH
- シカゴ・ベアーズ
- デトロイト・ライオンズ
- グリーンベイ・パッカーズ
- ミネソタ・バイキングス
- NFC-SOUTH
- アトランタ・ファルコンズ
- カロライナ・パンサーズ
- ニューオリンズ・セインツ
- タンパベイ・バッカニアーズ
- NFC-WEST
- アリゾナ・カーディナルス
- セントルイス・ラムズ
- サンフランシスコ・49ers
- シアトル・シーホークス
サラリーキャップ適用外の新シーズン、意外な幕開けに [生沢 浩]
2010年03月11日(木)

ベアーズはサラリーキャップ適用外の利点を生かし、リーグ屈指のDEペパーズを獲得した。AP Images/Jim Prisching
NFLが正式に2010年度を迎えた現地3月5日、フリーエージェント(FA)移籍やトレードも解禁となった。今季の大きな特徴は、サラリーキャップが適用されないこと。サラリーキャップ制はもともと、経済的に有利なチームに有能な選手が集まって戦力均衡が崩れることを防ぐために導入されたシステムだ。それが適用されないシーズンは、経済力と戦力が比例する好ましくない状況が生じることが懸念されてきた。
ところが、新シーズンの最初の1週間を見る限り、そういった動きはほとんど見られない。全米でも有数の巨大マーケットにフランチャイズを置くカウボーイズや、大型契約を連発して有能な選手を集めることで知られるレッドスキンズなどは予想に反して目立った選手獲得をしていない。どちらかというと、選手獲得のために大枚をはたく傾向を避けている印象だ。
この背景には、各チームの経済状況が決して好ましくないという事情がある。リーマンショック以来続く不況のあおりで、NFLといえども湯水のように金を使う余裕はないようだ。
その一方で、将来的にサラリーキャップが復活した場合に備えて支出を抑えておこうという考えもある。今季いっぱいで満期を迎える労使協約(CBA)が更新されれば、再びサラリーキャップ制が導入される可能性がある。その場合、大型契約の連発で膨らんだ経費を削減しなければならなくなり、有力選手の解雇を余儀なくされる。これはサラリーキャップが導入された直後の1990年代半ばに実際に起こったことで、49ersやカウボーイズ、オイラーズ(現タイタンズ)は主力選手の放出によるキャップ調整をしなければならず、それが長期に渡るチームの低迷を招いた。
実際のところ、サラリーキャップ制が復活するかはわからない。CBA交渉は膠着状態が続いているし、協約が更新されたとしてもキャップ制が再導入される保証はない。先行きが不透明なだけに、各チームのオーナーも積極的な動きには出られないというのが現状だ。
とは言うものの、このオフに大型契約が誕生しなかったわけではない。ドルフィンズは前カーディナルスのLBカルロス・ダンズビーを5年4300万ドル(約38億7000万円)で、ファルコンズは前テキサンズのCBデュンタ・ロビンソンを総額5700万ドル(約51億2000万円)の6年契約で獲得した。これらはチームのニーズに的確に対応したものであって、サラリーキャップ制度の下でも起こり得た契約だ。
この1週間で最も動きの激しかったベアーズは、前パンサーズのDEジュリアス・ペパーズをインセンティブを含めた総額9150万ドル(約82億2000万円)の6年契約で獲得したほか、同日にRBチェスター・テイラー、TEブランドン・マヌマリオーナと契約した。これは明らかにキャップ制度の適用されない利点を生かしたもの。ベアーズは昨年のオフにトレードでQBジェイ・カトラーを獲得した影響で、今年のドラフトでは1、2巡指名権を持たない。そういった事情がFAを優先とした補強という方針につながったものと見られる。
現在のところ、サラリーキャップが適用されない影響を最も受けたのは、パンサーズから解雇されたQBジェイク・デロームではないだろうか。パンサーズは先発QBをマット・ムーアに変更する方針を打ち出し、デロームを解雇した。しかし、昨年に契約を更新したばかりで、パンサーズは依然としてデロームに1300万ドル(約11億7000万円)もの保障年俸の支払い義務があり、サラリーキャップ制度の下ではこの金額がそのまま総年俸枠に反映する。昨年のキャップ額(1億2800万ドル/約115億円)に照らし合わせるなら、約1割が退団したデローム1人のために分配される計算だ。昨年までならパンサーズはデロームを解雇せずに、ムーアのバックアップもしくは競争相手としてチームに残していただろう。今年はほかにもこうした動きが各チームで見られるかもしれない。
今年のFAマーケットはまだオープンしたばかりで、RBトーマス・ジョーンズ(非制限FA) 、Sダレン・シャーパー(同)、WRブランドン・マーシャル(制限付FA)らが今後の目玉となるだろう。トレードの動きも例年以上に活発だ。今後も各チームの動向に注目したい。
プロフィール

- 生沢 浩[いけざわ・ひろし]
- 1965年 北海道生まれ
ジャパンタイムズ運動部主任。編集プロダクション『InsideBlitz』編集主幹。上智大学でフットボールのプレイ経験がある。本業の傍ら、『アメリカンフットボールマガジン』、『タッチダウンPro』などに寄稿。NFLは1993年から毎シーズン現地で取材している。現在、NHK衛星放送および日本テレビ系CSチャンネルG+のNFL解説者。訳書に『NFLに学べ フットボール強化書』(ベースボールマガジン社刊)がある。日本人初のPro Football Writers Association of America会員。
生沢 浩のコラムはこちら>>
PR
クイックアンケート(7/28更新)
映画「しあわせの隠れ場所」の題材となったマイケル・オアー。今季の活躍は?




